2009年05月15日
「相手に打ち勝ちたい」、そんな考えは捨てろ!
絶対にコートに入れる!
ボールが返ってこなくなるまで
続けるんだ!
そうだ、スピンを駆使しろ!
そんな意識でシングルスの試合に臨んだ。
先日のシングルス練習試合で気を付けたことは、
全てトップスピンで打つ(フルスイングする)。
安易にフラットは使わない。
絶対コートに入れるつもりで打つ。
ベースラインを狙わない(ベースラインより1m手前を狙う)。
打ち勝とうとしない。
焦って点を取りにいかない。
無理な体勢から打ち込まない。
押し込まれてもボールに回転をかけて深く返す。
そのおかげで私のアンフォースドエラーは激減した。
その反対に相手はアンフォースドエラーで点を失う。
もちろん、組み立ててウィナーを取った場面もあったが
それもラインぎりぎりを狙うことはしなかった。
今回の試合では、
私の持ち味である「決めるフラット」を封印して
このトップスピンのみで戦った。
と言うのもここ最近、ストロークの調子が
あまりよくなかったからだ。
そこで、打ち勝つことよりも
ミスしないテニスをしようと考えて
トップスピンのみで戦った。
フルスイングしても
アウトしない
それが、トップスピンだ。
今やプロの中では主流のショットでもある。
テイクバックのときに、いつもよりも低く
ラケットダウンして、下から上に振り切る。
決めるとか打ち勝つとかと言う意識ではなく、
どんなボールでも確実にコートに入れるという意識で振り切る。
スピンを掛けているので躊躇なく振り切れる。
そうするとストロークに安定感が出てくるので
落ち着いてコースも狙える。
でも、リスキーなコースは狙わない。
また、体勢が崩れたときには決して無理しないで
スピンをかけて深く高いボールで対処する。
そうするとこちらの体勢を整えることが出来るばかりでなく、
相手を後ろに下がらすことも出来てチャンスも増える。
その日はトップスピンのおかげで
6-1 6-2で圧勝できた。
これほど楽に試合を運べて自分でも驚いた。
トップスピンを駆使することで
「深さ」「コース」を楽にコントロールすることが出来たのだ。
でも、もし今までの様に、ウィナーを取るときみたいな
叩き込むようなショットを多用していたら、
調子の悪い私は、その安定感のなさに不安が大きくなり
ラケットを振り切れなくなり自滅していってただろう。
今回のことで、
「勝つためのテニス」とは「負けないテニス」であって、
安定の中に攻めを作ると言うことだとわかってきた。
今まで脱力とか、フォームとかを言っていたが、その中には
「相手に打ち勝ちたい」
という思いが潜んでいた。
きっとそんな考え方をしているから
どうしても力みが入ってしまっていたのかもしれない。
今回逆に、打ち勝つと言うことを考えずに
「コートに確実に入れる」と言う意識をもってやることで
スイングも自ずとトップスピン系になり、
フルスイングしてもストレスなくコートに
入れることが出来、結果、簡単に勝つことが
出来たのだと思う。
試合後、対戦相手も
「どんなボールを打っても全部返ってくるもんな~」
と嫌そうに言っていた。
考え方を少し変えただけで、こうも安定して
テニスが簡単に思えてくるのか。
ストロークが不調だとばかり思っていたが、
不調だったのは、頭だった。